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第15回 Growth Pitch – レジャー特集 –

 8/9(木)、Fukuoka Growth Next で、スタートアップの成長促進や、企業との事業提携機会の創出を目的として、大企業や中小企業、 VC、メディアを対象としたスタートアップによるピッチイベント「Growth Pitch “レジャー特集”」を開催しました。

 今回のテーマは“レジャー”。現在、インバウンド市場は4兆円超に拡大し、日本人および訪日外国人による旅行消費額は26.7兆円に達しています。この追い風のなか、レジャー・観光業界でベンチャーが今、注目すべきトレンドは「ワンストップの旅行プラットフォーム」、「地方への誘客」「異分野の参入」。インバウンド業界では“旅マエ”“旅ナカ”“旅アト”と呼ばれる複数のフェーズをワンストップでカバーするベンチャーが現れ、アクティビティーや宿泊施設の整備、AI・IOT活用による効率化や決済方法の開発など、次々に新しいサービスが展開されています。

 今回は、これらのトレンドを踏まえ、レジャー・観光業界を牽引するスタートアップ4社にご登壇いただきました。

“世界中の人たちを友だちに”

 1社目にご登壇いただいたのは、株式会社Huber.。2020年の訪日観光客数の目標は4,000万人。その対応における3大課題「言葉の壁」「情報不足」「画一体験」を解決すべく同社が取り組むのは、「日本を知りたい訪日外国人と、国際交流したい日本人をマッチングする“ガイド・マッチング・プラットフォームサービス”」の提供です。
 サービスの流れはまず、事前に旅の目的・希望・嗜好などを細かく診断し、個々のニーズを収集、現地で‟Tomodachi Guide”と呼ばれる地元ガイドが案内、旅が終わってもずっと友達、というもの。ワンストップでの「おもてなし」をしています。また、協業事例として紹介されたのは、東急電鉄との「沿線の魅力発見」。東急沿線上でたくさんのガイドを実施、新たな観光スポットを発掘しました。ほかに大分県別府市との観光エコシステム開発など、自治体との連携も進んでいます。

 これらの成功事例を生んだ秘訣は、同社が特許取得した「旅診断機能」で旅マエの豊富なニーズデータを取得できたこと、ガイドアテンドでこれまで可視化できなかった外国人の生の声をキャッチし、その潜在需要に気づけたことにあるようです。今後も協業パートナーとともに、観光資源の発掘や、データを活用した観光課題の解決を志していらっしゃいます。
 ガイドたちの言葉の壁を超えた「おもてなしの心」が、2020年の日本を大いに盛り上げてくれることを願いたいものです。

“インターネットで、夜の街を輝かせたい-60分のナイトツアーガイド”

 次にご登壇いただいたのは、福岡市のピーチ株式会社。全国のバー・スナック・ナイトクラブの総数は96,000軒。コンビニの約2倍もの店舗数です。これだけ広く定着した業界ですが、料金体系やクレジットカード手数料など、システムがわかりにくく、店舗側も顧客へのアプローチ手段など、多くの問題を抱えています。
 これらの課題解決のために同社が運営するのは、夜のお店レコメンドアプリ“Nomy”。60分パッケージ料金でお店探しができ、事前審査を通過した登録店舗だけが掲載されているので、一見でも安心して使えるサービスです。エリア・予算・シーンなどを設定すると、希望に合ったお店が見つかります。

 今後は、地域のお店を簡単に検索・確定料金で予約するサービスや、地域のお店同士がつながるSNS機能、スマート決済などの新サービスを導入予定です。
 そのほか、安心・安全で魅力ある繁華街づくりを目指す「小倉繁華街PR大作戦」などにも取り組んでいます。ニーズに合ったサービス展開で、歓楽街再興に貢献するのが目標です。

“誰でも作れる地図のプラットフォーム”

 3社目は、株式会社 thee moment。誰でもデジタルマップを作って共有、楽しく遊べるマッププラットフォームUNLOCKSを運営。
 観光マップ・フリーペーパー・メディアなど、年間数億万部あるマップをリプレイス、デジタル化します。地図やガイドサービスに対するユーザーの声をもとに複合マップツールで地図を「再発明」しています。
 UNLOCKSには好きな場所にピンをして、写真や内容を書き込むだけで誰でも3分でオリジナルマップを公開できる「ガイド機能」、GPSやQRコードと連動したスタンプラリーが楽しめる「エンタメ機能」、ピンに対して口コミや写真を投稿できるSNS機能があります。これらのデータはマーケティングにも活用できるので、旅マエ、旅ナカのニーズが把握できます。
 旅の現地では、Webやブログよりもマップの閲覧数が多いので、今後サービスを拡充し、利用者にも、地域の人たちにも嬉しいメリットを増やすのが目標だそうです。
 ほかに、北九州ポップカルチャーフェスティバルや福岡城さくらまつりでのイベントマップ採用事例や、ハウステンボス、福岡フィルムコミッションとの地域おこし事例などが語られました。

 オリジナルマップで、世界中の人と楽しい瞬間をたくさんシェアしたいですね。

“荷物預かりサービスで、コインロッカー難民をなくしたい”

 最後のご登壇は、ecbo株式会社。プロサッカー選手・本田圭佑氏からの資金調達のニュースが記憶に新しい、旬なベンチャー企業です。荷物を預けたい人と、店舗の空きスペースをマッチングする、世界初のシェアリングサービスを提供しています。
 ユーザー側のメリットは地図で場所を確認できること、空き情報を確認できること、大型荷物も預けられること。一方オーナー側のメリットは導入が無料であること、副収入が得られること、本業の集客に繋げられることだそうです。

 今後の業務提携は、荷物の預かり場所の提供、利用者への告知、人脈を広げるための開拓パートナーをイメージしているとのことです。また、質疑応答では荷物預かりの際のトラブルや、提携店舗の業種やその制約について、店舗の審査方法についてなど、たくさんの質問や意見が飛び交い、このサービスへの関心の高さが伺えました。

 2020年東京オリンピックに向かい、インバウンド市場を中心にますます盛り上がりを見せるレジャー業界。利用者が本当に使える・楽しめるサービスを開発するには、旅マエでどれだけ個々のニーズをキャッチできるかにかかっているようです。

 次回は9/13(木)に第16回Growth Pitch-フード特集-を開催します。
 詳細はこちらをご覧ください。