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第20回Growth Pitch -環境・エネルギー特集-

1月10日(木)、Fukuoka Growth Next で、スタートアップの成長促進や、企業との事業提携機会の創出を目的として、大企業や中小企業、 VC、メディアを対象としたスタートアップによるピッチイベント「Growth Pitch“環境・エネルギー特集”」を開催しました。

今、世界的に環境に優しいエネルギーの創出がなされています。日本でも再生可能エネルギーを中心に環境ビジネスが成長し、最新のテクノロジーやアイデアを持つスタートアップが活躍しています。今回は、クリーンエネルギーと3R関連のスタートアップ4社にご登壇いただき、それぞれの取り組みをお話いただきました。

“世の中に最適な循環を創りたい”

1社目の株式会社ecommitは中古品の買い取り・回収・リユース、海外市場でのリサイクル事業を手がけています。物がひとつの役割を終え、資源としてほかの物に生まれ変わるまでの「世の中に最適な循環」を創ることが同社のビジョン。世界的に高まる環境対策への意識も追い風となり、事業を拡大されています。
企業の環境対策のノウハウを強みに、自社のネットワーク・システムで最善のリユース・リサイクルプランを提案されている同社。その取り組み実績は、自治体とのリユースの取り組み、大型マンションでのリユース品回収など。世界28カ国への販売実績もあるとのことです。
質疑応答では、自社の「全国ネットワーク・システム」を使った物流構築についてが語られました。ドライブレコーダーのように、誰が何を運んでいるか、動きを追跡できる仕組みとなっているそうです。今後の夢は「価値あるものを一つでも多く救い出し、より良い環境に乗せる」こと。九州から世界へ、そんな活動を広げたいというメッセージが印象的でした。

“「顔の見えるでんき」で、楽しく自由な電力を届けたい”

2社目はみんな電力株式会社。電力自由化により、テクノロジーを活用した電力サービスが実現され、電力供給の最適化が可能な世の中になりました。
みんな電力が提供するのは、契約農家のように‟生産者の顔が見える”電力。ユーザーが好きな地域や企業の発電所を選び、電気を購入するシステムで、自分が応援した発電所からお礼として地元の産品がもらえるなど、嬉しいおまけもついています。ほかに、大阪府・高槻市では、学校の屋上で太陽光発電を行い、ユーザーが応援金を払うことで母校を応援する「学校応援でんき」というユニークなサービスも実施されました。

紹介された提携事例のなかで印象に残ったのは、TBSラジオとの“クリーン・パワー・キャンペーン”。ラジオ送信を100%再エネ化するもの。リスナーが再生可能エネルギーについて考え、アクションを起こすきっかけ作りを目指した有意義な取り組みです。
質疑応答では、世界初となるブロックチェーン技術で発電所とユーザーをつなげるサービス(ENECTION2.0)の紹介がされました。現在、電力トレーサビリティシステムを実証実験中だそうです。

環境に優しく、楽しめる電力サービスがこれからも期待できそうです。

“「減らす」と「増やす」のメリーゴーランドで環境を守りたい”

3社目の楽しい株式会社が手がけるのは、食品廃棄物の地域循環サービス「メリーズシステム」。北九州エコタウンを本拠地とし、食のリサイクルループのデザイン、インフラ構築・運営、処理コスト削減に取り組んでいらっしゃいます。

北九州市を中核として形成した、食品廃棄物の地域循環圏には、市内の公共施設と民間事業所が参加。年間5,840トンの廃棄物を減量・リサイクルし、近郊の農家に循環しています。
ほかにも、環境省の支援事業である北九州市中央卸売市場での官民一体となった地域循環圏について紹介され、食品リサイクル法見直しの参考事例ともなったそうです。
また今後は、世界的なSDGsの動きを受け「つくる責任・つかう責任」を考えた事業展開を考えていらっしゃいます。
提携事例は自治体、公共施設、学校給食センター、国立病院など。他にも食品製造・加工業、小売業、外食産業など、食品関連産業と広く連携しています。
質疑応答では「リサイクルコストの構造」が話題の中心となりました。現在の福岡県内の公共施設・民間事業所との取り組みが紹介され、規模の大小を問わず、低コスト実現を果たしているとのこと。提携先の自治体側にとってのメリットとしては、地域循環圏を利用したごみの量、コスト、Co2の削減などだそうです。

メリーズシステムは、環境保全のために回り続けるメリーゴーランド。私たちの暮らしを支える心強い味方ですね。

“世界の電力を、すべての人に手ごろな価格で”

最後のご登壇はExora Technologies Inc.。電力の消費者と供給者を結ぶオンラインプラットフォームを提供しています。

世界的に、アジアにおける電気料金の高さが経済発展を妨げているという意見を受け、課題解決のために世界経済フォーラムで挙げられている3つの柱は、「分散化」・「デジタル化」・「電気化」。同社では、主にデジタル化を通じて、より効率化した送電を実現されています。また、これからはエネルギー市場の規制緩和を背景に、リテールエナジーサプライヤーが台頭する時代。電力プラットフォームの形成は価格に競争力を生み、新しいプレイヤーや柔軟な契約条件の導入などが見込まれるそうです。
  
Exoraのプラットフォームは、電力の調達から一貫した料金引き下げを可能にし、電力コストを15%~30%カットすることができるとのこと。最適な競争入札システムで、競争力の高い電力供給業者を紹介するサービスを展開されています。

提携イメージは、システムに導入できる新たなテクノロジーを供給してくれる方、日本法人の設立と、Exoraのシステム開発のパートナー、フィリピン市場向けに投資をしてくれる方とのことです。日本ではプロダクトを提供しながら、いずれは小売とも連携する予定でいらっしゃいます。

今回のピッチでは、テクノロジーとアイデアを凝らした各社のさまざまな取り組みを語っていただきました。注目される成長産業なだけに、会場からも熱気が伝わってきました。

次回は2/14(木)に第21回Growth Pitch-働き方改革特集-を開催します。
 詳細はこちらをご覧ください。