BLOG

第13回Growth Pitch -農業特集-

 6月14日(木)、Fukuoka Growth Next で、スタートアップの成長促進や、企業との事業提携機会の創出を目的として、大企業や中小企業、 VC、メディアを対象としたスタートアップによるピッチイベント「Growth Pitch “農業特集”」を開催しました。

 今回のテーマは"農業"。現在、世界の人口は76億人ですが、30年後の2050年には100億人まで増えると予想され、食糧生産量は現在の70%以上に増やさなければ世界的に食糧不足の時代が来ると言われています。その一方で、昭和35年には1454万人いた農業人口が、平成28年には192万人、平成29年は181万人と減少しているのが現状です。
 農業に関して、"生産効率を考える"、"消費者側は新しい付加価値をつける"という二つの点をこれから特に考えいかなければなりません。そして、最近ではぞくぞくと生産効率を上げる為のテクノロジーが出てきており、テクノロジーでの効率化が進んでいます。

 今回は農業の中でも、生産分野に特化した農業ベンチャーの4社にご登壇頂きました。

“データを活用した新たな農業経営”

 1社目にご登壇いただいたのは、テラスマイル株式会社。「農業×データ=happy」をビジョンとし、農業分野においてデータ活用をすることで地域経済の最適化を目指しています。
 法人化が進んでいくと損益などの見える化が必要となるため、勘と経験をデータに変える農業経営の翻訳者でありたいという想いをもって会社を設立されました。
 テラスマイル株式会社が提供するRight ARMは農業者さんが蓄積したデータをデジタルに見える化し、AIによる出荷予測が行えるクラウドサービスです。農家さんとのネットワークを駆使し、農業者が実際に欲しい情報の提供が実現できます。今後もさらにサービスを拡大し、農業法人の数値化支援、生産者グループの産地強化支援などを目指しています。
 質疑応答では「現場力」ということがテラスマイルの強みであり、実際に生産法人や生産者グループで1.5~2倍になった導入効果があることも明かされました。

“選択収穫が必要な野菜を自動収穫できる"野菜収穫ロボット”

 次にご登壇いただいたのは、inaho株式会社
 私たちにも馴染み深い、トマト、ナス、アスパラなどの野菜たちですが、ひとつひとつ大きさによって収穫時期が異なってくるので、通常は農家の方が目で見て、測って収穫する"選択収穫"という方法を行っています。この収穫作業が農家の総労働時間の実に半分以上もを占めています。そこで、inaho株式会社では、この選択収穫ができるAI装置を備えたロボットを開発しており、2019年5月にβ版10台をローンチする予定です。
 野菜収穫ロボットについて「苺でも収穫は可能ですか。」というオーディエンスからの質問には、ゆくゆくはいちごのような柔らかい野菜でも収穫可能にしていきたいと話されました。この野菜収穫ロボットの活用が広がることで、生産性があがり、農家の売り上げがあがることが期待されます。

“新たな作物栽培装置"縦型水耕栽培”

 次にご登壇いただいたのは、グリーンリバーホールディングス株式会社です。
 「新しい地方産業を作りましょう」という方針のもと、3年前に農業事業に参入しました。現在はハウス再生事業を実施しており、そこで行っているのが、縦型水耕栽培施設におけるバジル栽培です。
 収穫作業の課題になっているに「作業に労力がかかる」、「時間がかかる」という点ですが、縦型水耕栽培装置にすることにより、今までカニ歩きをしながら行っていた収穫作業を、立ったまま実施することが可能になり、さらには、縦型にすることで少ない土地でも効率よく作物を栽培する事もできるようになります。
 ピッチ内では、実際に縦型水耕栽培装置を利用し、今までとは違うバジル収穫の様子を撮影した動画も投影されました。

“スマホで水門が開閉できる"スマート水田サービス”

 最後のご登壇は株式会社笑農和。Iotを活用したスマート水田サービス「paditch」を提供しています。
 2017年から始まった大量離農時代において、お米の品質が守れないことに危機を感じスタートしたこのサービスでは、スマホアプリの操作で現地に行かなくても遠隔で水田水門の開閉が可能になり、水田の水位・水温などの情報をリアルタイムに把握することができます。
 株式会社笑農和は将来的には様々な農業ロボット、センサー、デバイスなどが縦横無尽に水田の上を飛び回る未来を考え、その第一歩として水管理のサービスを始められました。
 このようなサービスで100年後もおいしいお米を食べられる未来を目指していらっしゃいます。

 ピッチ終了後は名刺交換会が行われました。農家の高齢化や、農業人口の減少等で様々な課題をもつ農業がテーマでしたが、新しい技術・サービスを活用し、農業分野改革が期待できるピッチイベントとなりました!

 次回は8/9(木)に第15回Growth Pitch-レジャー特集-を開催します。
 詳細はこちらをご覧ください。